朝ぼらけ

遠浅

賞味期限の近いカルピスバター

無骨な菓子ばかり焼いている。

私は小嶋ルミさんの作るお菓子が好きなので、レシピ本の中からウォーターチョコレートケーキを使った。

BPは切らしていたしココアパウダーも無くて頭抱えたけどなんとかなって良かった。お湯を足して伸ばす生地、味が薄くなるかなと思ったけどそんなこともなくみっちりしていて重くなくかんぺき!

ただ使い切りたいダークラムも足してしまってかなり別の味になったなという気がしたので、次は忠実にやりたい。

 

妹の家で2Pみたいな色になっていたバナナを一斤型に入れて焼いた。バナナ4本だからお砂糖は一切なし、またBPは相変わらず切らしているのでたまごを別立てにして、メレンゲを膨張担当大臣とした。焼き上がりは昔絵本であったそらまめのベッドのようなふわふわで、萎んだらどうしようと不安だったけどバナナの質量で萎むことすら許されておらずちょっと面白かった。バナナと粉の配分は2:1。

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可愛いでしょう。

中学生の頃から細々と集めたクッキー型は割とその幅に自信がある。ちなみに左が成功ヒヨコで右が潰and割の失敗ヒヨコです。

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クッキーの方に卵黄だけを使って、卵白が余ったからメレンゲクッキーとした。冷蔵庫の隅の方で寂しくなっていたアーモンドプードルも全部入れたらなかなか香ばしくて良かった。

天板に敷いているシートは洗って何回も使えるもので、1mとかで買って天板に合わせて何枚かに切り使用している。これも中学生の頃に買って繰り返し繰り返し焼いてきてるけど(多少色の変化はあれど)破れることもなくて本当にいい買い物をしたと思う。

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写真を撮り忘れたけど、最後にりんご3つと残りのバター80gを使ってタルトタタンを焼いた。

カラメルを作る時きびとうでやると焦げ加減が全くわからないのを学習していたのでグラニュー糖で。お砂糖が焦げるとき、そのスピードに毎度驚く。

フチからまんなかにかけて鼈甲色になっていくのを眺めながらテッキュウのようだなと思った。

(私はハシラのことをテーッテレッテーと呼んでいる。

スプラトゥーンの話です。)

カラメルにくし切り林檎を放り込んでソテーして、型に並べて、カラメルも流して、上からタルト生地で蓋をする。

こういう「ひっくり返したら完成」するものって、焼き上がった後も落ち着かなくてそわそわしてしまう。デコレーションケーキで外周のクリームが1番怖い時と似ている。あとは、ベースもシャドウも100点なのにアイラインでミスって顔面モチベーションが-80になる時と近い。

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無事にバターを使い切って、もちろん私は全部ひと口ずつしか食べてないんだけど結構喜んでくれて良かった。自分で作るとやっぱりその暴力的な砂糖、親の仇のようなバターの量に愕然とするんだけど、お菓子とパンだけはそれをケチってはいけないと思う。ツイッターでバズっている油ドバーみりんダバーな毎日のおかずレシピよりスポット的に作り食べるおやつなのだからセーフ...ということにしたい。あと私の焼く菓子はちゃんとおいしい。杵柄。

 

バターも粉もずいぶんと高くなった。

動物性生クリームなんて、私が中学生の頃は298円で高いなあと思っていたのに398円になっており、ユニバだって東京から逃げるように通っていた4年前から跳ね上がったと聞く。時間をお金で買うんじゃとエクスプレスパス4みたいなのを駆使してハリドリの列に並ばず優先レーンをオホホと歩いていたけど今はいくらするんだろう。

色んなことが贅沢な趣味になっていくサマをかぶりつきで見ている。

国が旅行サポートをまた始めたらしい。

飛行機代が少し軽くなるといいな。